最初に言ってしまうと、人間には相性というものがあります。
ずっと仲良くしていた人に人間関係を切られたかもしれないと思うと、
「自分の何がいけなかったのだろう?」
「もしかしたら、私には自分でも気付いていないなにか重大な欠点があるのかな…」
とあれこれ考えてしまいがちですが、あまり意味がありません。
なぜなら、人間には相性があります。
あなたも友人知人に対して一度は感じたことがあるはずです。
悪い人じゃないんだけど、この人とはなんとなくテンポが合わないかも。
リリー
相手があなたとの関係を切ってしまったのであれば、あとはクヨクヨ考えても仕方がありません。
終わってしまった関係だと割り切り、前を向いて歩いて行くのが一番です。
人間関係を切られる理由
とはいえ、やっぱり理由が知りたいと思いますよね。
こればかりは本人に聞いてみる以外にはありません。
ただ、よほどの決意であなたとの関係を断ち切っているのですから、返事はあまり期待しないほうがいいかもしれません。
おそらく、戻ってこない答えに余計イライラして終わりです。
もし、関係を切ってきた相手が、ずっと仲良しだと思っていた人なのであれば、今後の交友関係のためにも一度真剣に己を顧みてみる必要があります。
その結果、自分の良くない部分が見付かれば、改善する努力をしていけばいいのです。
ただ、先ほども言ったように、人間関係は相性に左右されます。
お喋り好き同士が友人になったとすれば、
ちょっと、自分の話ばかりじゃなくて私の話も聞いてよ!
となるだろうし、口下手同士であれば、
この人といると沈黙が起こるからハラハラしちゃう。居心地わるいよぉ~。何しゃべったらいいのかな…。
という不満が募るでしょう。
しかし、一方がお喋り好きで一方が口下手であれば、
Aさん、いつも私の話を真剣に聞いてくれるから一緒にいて楽しいわ。今日もスッキリ!
Bさん、いつもたくさん話しかけてきてくれるから、会話に困らなくていいわね。今日はどんな話を聞かせてくれるのかしら。
と、お互いにバランスの取れた関係が築けますよね。
だから、内省しすぎて必要以上に落ち込む必要はありません。
くれぐれも、
「自分は誰にも好かれていない!?」
といった極論に走るのはやめましょうね。
人間関係を左右するのは「相性」でしかないんですから。
幸せ探求者
リリー
幸せ探求者
人間関係は難しい
ここからは、私リリーの体験談です。
基本的に、私から人間関係をリセットするということはないのですが、ここまでの人生で一度だけ、
「もういいや!」
と思った出来事がありました。
最初に、私の人間関係における特徴を大まかに記したいと思います。(あくまでも主観で)
- 相手に同調したり同調されることが良好な関係の基礎だと思っている。
- 親しい間柄になっても礼儀は重んじたい。
- 与えられたら与え返す。
- 自分が楽しいかよりも相手が楽しんでいるかのほうが気になる。
人見知りにはよくある特徴ですね。
どうしても相手の態度や反応が指標になってしまいます。
ではさっそく体験談いってみましょう。
学生時代の友人Aさん
学生時代に、周りから「外見が似ている」と言われたことがきっかけで、なんとなく仲良しになったAさん。
Aさんはブランドものを持ち歩き、ネイルアートや流行ファッションを常に取り入れているような女性でした。
外見が似ているとはいえ、私とはまるっきり真逆のアクティブな性格で、「男の稼いだお金で食べていくなんて癪だよね」が常に口ぐせ。
自分にはない強さを持ったAさんは私の憧れであり、目標でした。
しかし、基本がネガティブな私は、Aさんと一緒にいるとどうしても気疲れしてしまい、無理をしているのが自分でも分かるほど。
それでも、キラキラ輝いている彼女とは一緒にいたい。嫌われたくない!という思いが強かったです。
だいぶ我慢していたし、常に緊張していたと思います。
そんな中、決定的な出来事がありました。
Aさんが、
「彼氏にケータイ捨てられちゃったの」
と言ってきた言葉に対し、私は驚愕した声で、
「え?捨てられたの?どうして!?」
と返しました。
これ自体は、私は至極真っ当な反応だったと思います。
だって、携帯電話ってゴミみたいに捨てるものじゃありませんものね。
しかし、Aさんは私の驚いた反応に苛立ったようで、
「わざと捨てるわけないじゃん。ゴミと一緒にゴミ袋に入れられて危なかったって話」
と返してきたのです。
ずっと彼女に対して感じていた違和感が、ここで初めて形を成したとでも言うのでしょうか。
私は得体の知れない感情に捕らわれ、今まで信じ続けていたものがただの虚構だったのではないかと疑い始めました。
要するに、ずっと対等な関係だと思っていたAさんは、「同調しかしない」「優しさしか見せない」私を、
「何を言っても反論してこないから大丈夫」
な相手と捉えていることが分かったのです。
確かに、私は腑に落ちないことがあっても反論することができません。
「この人はこういう考えを持っているのね」
と思うことで、気まずい関係になることを避けてきました。
幸いにもそれで成立する友人のほうが多く、Aさんのようなタイプの女性とお近づきになること自体が稀だったのかもしれません。
私は彼女との今後の付き合いに不安を覚えました。
そして、そんな戸惑いは現実となっていったのです。
彼女は私の言動にいちいち引っかかりを覚えるらしく、その都度冷たい言葉で反論したり無視してくるのです。
「○○なわけないじゃん」「そのことはもういいから」「いいから早くやって」
人見知り人間って、ビックリするくらいプライドが高かったりするんですよね。
こんな扱いには本来耐えられないんです。
リリー
でも限度ってありますよね。
ついに私の堪忍袋の緒が切れる出来事に遭遇してしまいました。
大学を出て結婚してからもなんとなく交流を続けていた私とAさん。
Aさんが家を購入したと聞いたので、ささやかなお祝いをしようと思い、私は観葉植物をプレゼントしました。
しかし、「ありがとう」と言った言葉のあとに、私の中では許容できない言葉が返ってきました。
「トイレの棚に何も置くモノがなくて。これ置いたらいいかも」
…あげたものなので、それをどうするかは本人の自由です。
トイレに置こうが放置しようが捨てようが、好きにしてくれればいいんです。
しかし、あえて「トイレに置く」という言葉をプレゼントした本人に言う意味はあるのでしょうか?
リリー
彼女と別れ車に乗り込むと、私の口から自然と言葉が出ていました。
「さようなら」
人間関係を切られていたことに気付いてなかった私
ここまでの話を読むと、私のほうがAさんとの人間関係に見切りを付けたかのようですが、勘のいい人はもうお気付きでしょう。
実際に人間関係を切られていたのは私のほうだったのです。
私はそれに気付かずに、ずっと「嫌だな…」という感情に捕らわれたまま、彼女との友人関係を続けていました。
いや、本当は気付いていたのかもしれません。
だって、何かのお誘いをするのはいつも私のほうからで、彼女からは誘ってきません。
たまに誘ってくるときは、遠方に出かけたいのに移動手段がなく、車を持っている私が必要なときだけ。
私の結婚パーティーには「忙しい」という理由で出席してくれませんでした。
きっと私は、認めたくなかったんだと思います。
彼女に避けられているという事実を。
リリー
今だから言えることですが、私はAさんに憧れるあまり、
「嫌われないようにしよう」
「彼女が喜ぶことをしてあげよう」
と必要以上に身構えていました。
少しも自分の心を開いていなかったと思います。
そんな相手と打ち解けた関係になれるわけがありませんよね…。
人間不信から対人恐怖症に…。辛い症状を改善するには?人間関係を切られても気にしない
言動の1つ1つに否定的な言葉を返してくるAさんとの交友で、私は毎日のように心をかき乱され、ほかの友人と接するときも、
「こんなことを言ったら気分を悪くするかもしれない…」
ということを常に考えるようになっていました。
精神状態が元々良くなかったということもあり、一度考え出すと負の無限ループに捕らわれて出口を見失うことが日常茶飯事。
新しい交友関係を始めることにも臆病になっていました。
そんなとき、高校時代の友人と久しぶりに会ってランチをしました。
彼女と一緒にいる時間はありのままの自分でいられるし、心で思っていることを惜しみなく外に出すことができます。
だから同じ空間にいられることが楽しいし、いつだってリラックスして過ごすことができました。
そんな自分を客観的に見たとき、
この子は私を必要としてくれるし、一緒にいる時間を楽しんでくれている。自分は誰のことも満足させられない、みんなに嫌な思いをさせていると思っていたけれど、単なる思い込みだったんだわ。
と素直に思えました。
Aさんとの付き合いで、
「Aさんの態度がほとんどの人間の私への評価」
だと思い込んでいたことがバカらしくさえ思えてきました。
だから、人間関係を切られたとしてもそれは相性の問題でしかないのです。
深刻になること自体が無意味なので、気持ちを切り替えて前を向いて歩いて行くのが一番ですよ!
生きていることが辛い。あらゆることをネガティブに考えてしまうときの対処法まとめ
人間関係を切られたかもしれない…という感情に捕らわれて、今現在辛い胸中に陥っているみなさん。
- 単に相性が悪かっただけです。
- 相手に対して思い当たる非礼があるのであれば、改善していく努力をすればいいだけです。
- あなたの優しさが空回りしているだけの可能性もあります。
- 切られると納得がいきませんが、そんな相手との関係を修復しようとすると余計辛くなるだけです。
幸せ探求者
リリー